君と描いた日常-負け組女子高生

悠紀のブラウスは冷や汗でびっちゃりしめっていた。


もう出るしかないのか。


意を決して悠紀は個室のドアを引いた。


そこにいたのは、隣のクラスの女子2人と、同じクラスの沢井あかりだった。


この三人は恐らく小学校が一緒だったのだろう。


「なんだー高島さんじゃん!」


あかりはケラケラ笑った。


「誰、このコ?」


「おんなじクラスの高島さんだよ。どしたの?お腹痛かったの?」


あかりはニヤニヤしながら悠紀に言った。

「ちょっと気分悪くて」


悠紀は汗の伝う頬を引っ張りあげた。


「なーんだ。うんこじゃないじゃん」


あかり達はきびすを返してトイレから出ていった。