君と描いた日常-負け組女子高生

悠紀はその時初めて自分が「人見知り」なんだと自覚した。


やがて彼女は「愛想の無い子」と言われ誰も近付かなくなった。


その頃の悠紀は、彼氏が欲しいだとか、化粧や髪型がどうとかには全く興味がなかった。


クラスの女の子の間でいつも話題になっているファッション雑誌を開いてみても、何が面白いのか理解できなかった。


恋愛なんて、高校生や大人がするもので自分とはまだ無縁だと感じていた。


ましてや人を好きになるという事がいまいち良くわからなかった。

中学一年生の悠紀にしたら、そんな事よりゲームや漫画の方が面白いだろう、と思っていた。

それが余計にクラスの女子との壁を分厚くしていったのだろう。