君と描いた日常-負け組女子高生

「麗華、いい場所知ってんね。」


何を話そうか迷っている私に悠紀は話題を降ってくれた。

初めての会話で、突然名前で呼ばれた事に私は動揺したが、彼女の笑顔にその動揺は一瞬で落ち着いた。


「うん。高島さん、なんでここに…」


そう言おうとした私の言葉を彼女はさえぎった。


「あぁ、悠紀でいいよ。」


高島さん、もとい悠紀はそう言った。


「じゃあ…悠紀は文化祭参加しないの?」


「あぁ、なんかめんどくさいし。」


悠紀はけだるそうに頭をかいた。


「今日岡さんは休み?」


私の問い掛けに悠紀はこくんと頷いた。


「まあ休んでくれた方がいいけど」


悠紀がそう言うとは意外だった。


「なんで?嫌いなの?」


私の質問に悠紀は即答した。


「うん嫌い。」