君と描いた日常-負け組女子高生

本当は一人の方が落ち着く。


だけど彼女の存在は違った。


元々私は、彼女の持つミステリアスな雰囲気にひそかに憧れていたし、なんとなく彼女とはウマがあう気がした。


「そう?」


あたふたする私の様子を見て、彼女の切れ長の鋭い猫のような目が柔らかいカーブを描いた。

今まで教室で見る彼女の表情はいつも無表情で、冷淡な印象を受けていたが、
彼女が初めて見せた笑顔は、キリッとした顔が崩れて柔らかく愛嬌のある印象を受けた。

立ち上がりかけた彼女はまた座り直した。