君と描いた日常-負け組女子高生

足を引っ掛けて柵の向こうに立つと、足のずっとずっと下の方に、青い服に身をまとった警官達が小さく見えた。


あまりの高さに足が震えた。


こんな所から飛び下りる悠紀が理解できないよ。


足がすくむ。


私の目からこぼれた水は、ゆっくりゆっくり、ビルの下に落ちた。


しばらくそこで呆然とすると、私に追いついた警官が屋上の扉を勢いよく開けた。


何かを叫んでいるのはわかったが、全然頭には入ってこなかった。


警官は私が飛び降りる気がない事を察知すると、走り寄ってきて私に抑えにかかった。


私は精一杯の力でそれを振り切ると、屋上から飛び出し、階段をかけ下りた。