君と描いた日常-負け組女子高生

無我夢中で彼女の家を飛び出した私は、コンクリートの上でふいに足を止めた。


さっきの、ほんの数分の出来事が頭の中にフラッシュバックした。


悠紀のあんな表情を見たのは初めてだ。
もしかしたら悪い夢でも見ていたんじゃないか。


しかしいまだにじんじんと痛む心が、それは現実のものである事を示していた。


私は少し、悠紀が私の後を追ってくれる事を期待していた。


しかしそんな事はありえないと自分に言い聞かせた。実際、彼女が追いかけてくる様子もなかった。