「ねぇねぇ、りんご飴買お?翔太も!」
りんご飴は大好き。
何か可愛いし、甘くて美味しいから。
「俺が買ってくる。待ってて?」
「え?いいのに。」
「俺が誘ったから。」
そう言うとりんご飴の屋台に並んだ。
私はそこで待っていた。
「あれ?涼宮さん、だよね?」
誰かから声を掛けられて、そっちを向く。
「あ、えっと…んと、高見さん!」
高見 瑠維 -takami rui-くん。
確か、クラスは違うけど、イケメンでかなりモテるって子だ。
友達で好きって言ってた子いたしなぁ。
「そうそう。涼宮さん、浴衣めっちゃ可愛いね! 今日は友達と来た?」
「ううん、幼馴染み。」
「そっかぁ。男?」
「うん。翔太だよ?」
「あぁ、あいつね。男じゃなかったら俺が奪おうと思ったんだけど…」
「ふぇっ?じょ、冗談はやめて…」
「冗談じゃないよ?まぁ、また学校でね!」


