「恋ね…」

教室に入って席をつくなり桃がそんなことを言い始めた

恋？！

私は勇太に恋なんて！

「この小説絶対主人公この男に恋してるのよ！もう素直になればいいのに！」

な…なんだ…小説のこと言ってたのか…
むっちゃびっくりした…


「なになに？なんの小説？」

一応反応してないふうに平然をよそわないと

「ん？恋愛小説ー」

「あー桃最近ハマってるもんね^ ^」

「そーなのよ」

最近桃は恋愛小説にハマっているらしい

この前なんてこのシーンがとか言ってむっちゃ大泣きしてた

まぁそーゆーところも可愛いところなんだろーな

さすがモテ子！

なんてくだらないことを考えていると

授業始まりのチャイムが鳴った

すると担任が入ってきて

地獄の授業が始まった。

1時間目から数学ですか

はぁ〜と重い気持ちを抑えながら授業をした

キーンコーンカーン

「はい、でわ今日はここまでです」

「きりーつ、礼」

やっ…やっと終わったぁぁーー

「はぁ〜疲れた」

もう本当疲れる。

そんな感じで机に突っ伏していると

クラスメイトから呼ばれる声がした

「花香ー」

「なにー？」

なんかあったのかな？

「ちょっと行ってくるね！桃」

「いってらー」

まったくなんなんだ、数学終わって幸せにひたっていたというのに

「お客さんですよー」

「誰ー？って…」

この人たちって朝勇太のこと囲んでた女子じゃん…

はぁ〜

「んーと…なにかな？」

一応優しく優しく。

「すいません、ちょっと来てもらっていいかな？」

呼び出し…しかも女子からの…
嫌な予感

てか嫌なことしか想像できない

「えーっと…どこに？」

「裏庭でいいから来て」

うわぁ〜裏庭もうなにこの定番シチュエーション…

てか目！目怖いから！

「わ、わかった」