Black Word

「ありがとな」


「っっ!!」

ドキッ

クロマが笑った!か、かっこいい!

「何を驚いてるんだ?」


「な、なんでもないよ?」


「そうか」

良かったぁ。私がドキッとしたのがバレなくて。えっ、私ドキッとした?

まさか私........クロマに惚れてる?
そんなはずない。出会ってまだ1日しかたってないのに....。

「イオリ、ボォーっとしてないで帰るぞ」


「あ、うん!」




それから車に揺られて数分で止まった。

ん?クロマの家ってこんなに近かったっけ?

「イオリちゃん、戻っておいで」


「あっ!うん。って、え?ここはどこ?」

妄想の世界から出れないところだった。

着いたのは知らない高級マンションの前だった。

「ここはクロの家だよ?」


「うん?クロマの家はあの屋敷じゃないの?」


「あぁ!あの家は本家。クロは1人でこのマンションに住んでんよ。あとこのマンションは六条組の組員が殆ど住んでるよ」



「へぇ、そうなんだ。ってまさか....」


「うん、そのまさか。イオリちゃんにはこのマンションでクロと2人で住んでもらうよ」

キイは眩しい笑顔でニコッと笑った。