Black Word

「キイ........鬼だ」


「イオリちゃんがちゃんと食べないからだよ~。じゃあ、パンは?」


「鬼だぁ~!もう食べれないよ~」

ただいま、朝食を食べている最中です。

「お前、さっきお腹すいたって言ってたじゃねぇか」


「もうお腹....いっぱい」

私の朝食、コーヒーとフルーツヨーグルト。

「食わねぇからこんな細いんだよ。細すぎじゃねぇか。もっとしっかり食えよ」


「ちゃんと食べてるよ。クロマは朝からよく食べるね....。見てるだけでお腹いっぱいになった」


「これが普通だ」


「あ、クロ。あの話しないと」


「あぁ。そうだな」


「....??」


「イオリには今日から一緒に住んでもらう」


「え、今なんて?」


「俺と一緒に住んでもらう」


「な、なんで!?」


「俺がお前のこと気に入ったからだ」


「そんなぁ」


「嫌がるほど俺のこと嫌いか?」

そんな悲しそうな目で見ないでよ~

「嫌いじゃないよ。けど....」


「けどなんだ?」


「今、お金ないの....」

最近仕事をしてないから、お金が入ってこないんだよね。


「それなら大丈夫だ。俺が面倒みてやる」


「それに迷惑をかけるわけには....」


「迷惑じゃない。お前の我がままならいくらでも叶えてやる」

なぜか........私は人と関わることをやめたのに。この人のそばにいたい、と思った。


「クロマ........私は…あなたのそばにいたい」


「契約成立だ。キイ、親父に報告だ」


「了解」