彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐

シャッター商店街に近づくにつれて、その光景は昼間とは異なるものになっていく。


ひと気は少なくなり、生ぬるい風が頬を撫でる。


きっとこの辺は風邪の通り道になっているんだ。


商店街の入り口には、捨てられた新聞紙が雨に濡れてコンクリートに張りついている。


カラカラと音を立てて転がる空き缶。


夜ここへ来るとこんなにも不気味なのだと、初めて知った。


営業しているかどうか不安だった『ドールハウス』だが、店の前まできてシャッターの奥から明かりがもれているのを見て安心した。


よかった。


まだ秋匡さんは中に入るみたいだ。


「行こう」


薫子を促し、ショップの扉を開く。