☆☆☆

天気が回復したのか、外は月明かりに照らされていた。


少ないけれど星も出ている。


きっと明日は晴れるな。


2人で手をつないで歩きながら、空を見上げてそんな会話をする。


もちろん、隣にいるのは結音ではない。


けれど、結音と一緒にいたときと似た暖かさを感じている。


永遠にこうしていたい。


まるで、広い宇宙で2人だけが存在しているうよな幸せな気持ち。


失くしたくない。


もう二度と。


そう思い、薫子の手をギュッと強く握りしめる。