彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐

「悪い。今日用事があるんだ」


そう言い、しかめっ面をしてみせる。


野暮用だ。


と、思わせるために。


「なんだ、マジかよ。今日はカラオケ半額なのに」


諒は本当に残念がってそう言い、がっくりと肩を落とす。


「なになにカラオケ? だったら美奈ちゃんが一緒に行ってあげよう!」


話を聞いていた美奈がすぐに駆け寄ってきて諒の肩を叩く。


「げ、お前かよ」


「『げ』とは何よ! こんな可愛い乙女がカラオケに行ってあげるって言ってんでしょ!?」


美奈がそう言い、諒の頭をバンバン叩く。


諒は両手で自分の頭をガードしながら「どこが乙女だよ!」と、文句を吐いた。


そんないつもの様子にいつの間にか手の震えは消えている。


「じゃ、俺先に帰るから」


「あぁ、そっか。じゃぁな!」


「バイバイ! 燈里!」


「おう! カラオケ楽しめよ!」


そう言い俺は2人に手を振って教室を出たのだった。