青いスカートがヒラリと風になびき、結音の体はコンクリートに叩きつけられた。


……血しぶき……。


目の前が赤に染まる。


瞬きをしても赤は消えない。


結音の名前を呼ぶ。


彼女からの返事はない。


徐々に赤い世界に色が蘇り始める。


救急車の音。


人だかり。


ざわめき。


呆然と立ち尽くしたままの俺に声をかける警察官。


結音は青いスカートよく似合う女の子だ。


それなのに。


それなのに……青いスカートさえ、赤に染まっていた。