彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐

薫子は1人オロオロと公園内を見回している。


生前の苦い記憶がどんどん蘇ってきているのかもしれない。


ここまでは順調だ。


俺と諒は薫子から目を離さない。


「あたしは人を殺したくない!」


薫子の顔をした山下陽子が叫ぶ。


「わかってる。それなら大人しくスイッチを切らせてもらうぞ」


諒が言う。


「そうよ。あたしが死ねばみんな助かるんだ! 1度死んだ人間は蘇ってはいけない。そんなこと、あってはいけない!」


山下陽子がそう言い、諒が足元のスイッチに手を伸ばす。


薫子は出てこない。


抵抗を見せるそぶりもない。


あと少しだ。


あと少しでこの悪夢から解放される。