彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐

薫子は今にも俺に襲いかかってきそうな顔をしている。


「薫子、お前に人殺しは必要ないんだ」


『人殺し』


俺がそう言った瞬間、薫子の顔が恐怖に歪んだ。


さっきまでの怒りはどこかへ消え、急に辺りを見回し始める。


明らかに態度が変わった。


「山下陽子か!?」


俺はすかさず声をかける。


薫子が不安そうな顔でこちらを向いた。


「この公園……この公園で実紗は殺されたのよ……」


声が震えている。


間違いない、今山下陽子が表へ出てきている。


俺はすぐに携帯電話を取り出し、諒へ向けて光で合図を出した。


茂みの中から諒が姿を現す。


薫子を2人で取り囲む形になった。