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俺は十分に自分の表情を柔らかくして、風呂を出た。


あまりにゆっくりつかっていたから、少しのぼせてしまったくらいだ。


コップ一杯の水を一気に飲みほして、気合いを入れる。


時計を見ると8時45分だった。


決行の時刻まであと少し。


携帯電話を確認すると諒からのメールが来ていた。


《今日は予定通りで大丈夫だな?》


それだけの短い文章。


ふざけた言葉も絵文字もないことから、諒の緊張状態をうかがえた。


俺も同じように短い文章で返す。


《あぁ。その前に少し行きたい場所がある》


そう返信すると、すぐに返事がきた。