どう言いわけをしたって通じないだろう。


「あたしと諒が適当な説明をしてくる。


親には会いたくないから諒の家に泊まるってことにして、燈里はそのまま自分の部屋に言って、人形を連れ出してきて」


美奈が冷静に作戦を伝える。


俺と諒は「「わかった」」と、頷いた。


先に諒と美奈がインターホンを押して家に入る。


俺を探しに出てくれた2人を一旦家に上げる両親。


玄関に人影がなくなったのを確認して、俺はすぐに家に入って階段を上がった。


多少物音がしても、美奈と諒がいいわけをしてくれているから大丈夫だ。


俺は自室のドアを開ける。


「おかえり燈里」


ドアを開けた瞬間、目の前に薫子が立っていた。