彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐

「あぁ。ありがとう」


俺はふと思い出す。


そうだ、薫子の帰る場所を探すんだった。


「ねぇ、燈里文化祭ってね……」


薫子が楽しそうに話を進める。


俺は相槌を打つ。


薫子は笑う。


俺も笑う。


薫子の生前の名前は山下陽子。


名前から生前の住所がわかるかもしれない。


「燈里、あたしね去年の文化祭で……」


薫子の言葉を遮るように、俺は薫子を抱きしめていた。


「……燈里?」


「今だけ、こうさせて」