いつの間にか全身がカタカタを震えだし、止まらない。


「燈里、あたしの事が怖いの?」


薫子がそう言いながら俺の頬に手を這わせる。


その感覚にソクリとする。


指先は俺の頬をなぞり、唇をはい、そして首筋まで下りてきた。


途端に薫子の両手が俺の首にかかった。


逃げる暇はない。


薫子の両手に力が入る。


気道をふさがれ、呼吸が苦しくなる。


「あっ……」


声を出そうにも出ない。


顔がカッと熱くなり、血流が止まっているのがわかった。


やめろ。


やめてくれ!!


心の中で何度も何度も訴える。