そんな不思議な内容だった。


けれど、今ならその書き込みも信用できるものがあった。


あのショップは人形が必要な人の近くに現れる。


だから俺は巡り会えたんだ。


普通ではめったに見つける事のできないショップは、俺だからこそ見つける事ができたんだ。


それは運命と形容する以外に方法はないと思う。


俺と薫子は出会うべくして出会ったんだと。


部屋で1人勉強をしていると、薫子が後ろから俺の体に抱き着いてきた。


女性ならではの甘い香りがする。


「燈里大好き!」


無邪気にそう言ってくる薫子に、胸の奥がジンッと熱を持つ。


薫子の甘い香りに頭はクラクラしてきて、もうこのままでいいんじゃないかと思い始める。


両親の反対とか、目覚めない彼女とか。