「あ、それで、バンドの事、考えてくれた??」
『あ、うん..とりあえず、1ヶ月間だけ、お試ししちゃ、ダメかな...?』
「お試し..かあ、うん。いいよ。いきなりバンドに入れっていう方が無理だもんな。」
『ありがとう。』
「全然。じゃあ、早速、今日来れる?」
『うん!あ、紗記も、一緒にいいかな..?キーボード、出来るらしいんだけど....』
「紗記ちゃん?いいよ!ちょうどキーボードできる奴さがしてたんだ。」
ホッ...断られたら、どうしょうかと思った。
もし、フラッシュバックしてしまったら、支えてくれるのは紗記しかいない。
「じゃあ、5時に、この前のファミレス集合な。」
『うん!分かった!』
「もうすぐ昼休みおわるな..じゃあ、また、放課後」
少しはにかみながら教室を出ていった大夢君の後ろ姿は思ったよりもがっしりしていて、
少し、キュンとした。



