『いつもありがとねモコ〜』
「♪♪」
ふわふわな体を撫でまくるとモコは嬉しそうに笑った。
『あ、ていうか今って何時だ?携帯携帯ー、あれ?どこだ?携帯がない!』
ツンツン
『ん?あっ、携帯だー!』
「…」
『レオありがとー!』
「…」
『あれ、レオー?レオくーん?れーおーくん、無視ですかぁー?』
目の前で手を振るがそんなの無視してトコトコと行ってしまった。
ちなみに今のはレオ。
真っ黒で艶々な毛並みの犬で、性格はものすごくクールで無関心。
でも困ってればちゃんと助けてくれる頼もしい長男。
『レオは今日もクールだなぁー』
「ワンっ(そうだねー)」
『あーそっかそっか、支度しなきゃだね!ごめんごめん』
布団から出ると急いで制服に着替え、髪の毛を整えた。
あっ、申し遅れました。
私の名前はフウ、この名前はこの子達が付けてくれました。
『あっさご飯〜♪あっさご飯〜♪』
「クゥン(フウ、ご飯ー)」
『わかったわかった、今作るから待っててー』
「グキュルルル…」
『ぷっ、あははは!』
シロのお腹の音に思わず吹き出してしまった。