『好きな人だれ?』
息が詰まった。これ以上見るのがなんか怖くて、電源を消して固まる。
す、き、な、ひ、と、だ、れ。
送られてきたメールの内容、ひと文字ひと文字を、もう一度頭の中でなぞる。
携帯がブルブルと震えた。胸が飛び上がる。
『なぁ、教えて』
連絡がきたらすぐに返信する私の性格を知ってるんだ。
だから、私が無視してること分かったんだ。
私は震える右親指を必死に動かし、文字を打った。
『星出くんは?』
送信ボタンを押し、ぎゅっと携帯を握る。
すぐに着信音が鳴った。
それが、やけに胸に響いた。
『じゃあ、せーので言おっか』
せーの?
え、ちょっと待って。
『せーの』
私は慌てて文字を打とうとしたけど、指に力が入らなかった。
星出くんの好きな人の名前がこの携帯に送られてくる。
見たくない。いや、見たい。でも……。
携帯の電源を消そう……としたとき、目に飛び込んできた4つの文字。
『樫原はる』
自然に、左手が口元へ行く。
目頭が熱くなる。
「嘘でしょ?」
『おい!俺だけしか言ってねぇじゃん、樫原の好きな人も教えろー!』
私は涙を携帯画面に落とした。
『星出叶え』
これが、星出くんの名前。
息が詰まった。これ以上見るのがなんか怖くて、電源を消して固まる。
す、き、な、ひ、と、だ、れ。
送られてきたメールの内容、ひと文字ひと文字を、もう一度頭の中でなぞる。
携帯がブルブルと震えた。胸が飛び上がる。
『なぁ、教えて』
連絡がきたらすぐに返信する私の性格を知ってるんだ。
だから、私が無視してること分かったんだ。
私は震える右親指を必死に動かし、文字を打った。
『星出くんは?』
送信ボタンを押し、ぎゅっと携帯を握る。
すぐに着信音が鳴った。
それが、やけに胸に響いた。
『じゃあ、せーので言おっか』
せーの?
え、ちょっと待って。
『せーの』
私は慌てて文字を打とうとしたけど、指に力が入らなかった。
星出くんの好きな人の名前がこの携帯に送られてくる。
見たくない。いや、見たい。でも……。
携帯の電源を消そう……としたとき、目に飛び込んできた4つの文字。
『樫原はる』
自然に、左手が口元へ行く。
目頭が熱くなる。
「嘘でしょ?」
『おい!俺だけしか言ってねぇじゃん、樫原の好きな人も教えろー!』
私は涙を携帯画面に落とした。
『星出叶え』
これが、星出くんの名前。

