「お母さん、タダイマっ」 急いで玄関の扉を開けた。 下を見ると昌紀先生の 黒い皮靴。 (やっぱ、来てたか!) 「ただいまー!!!!」 いつもより5倍くらい 大きい声で、ただいまを言った。 (・・・・・・・あれ?) いつもの「おかえりー」が 返ってこない。 (なんでだろー。 とりあえず、先生に挨拶しに行くかっ) ドタドタと廊下を小走りで進み、 ロビーの扉を開けた。