子ども達は近くにいた大人達に何故とどうしてと聞いてみるが誰も口を開こうとしなかった。
辺りをぐるりと見渡すとナキは言葉を吐いた。
「ふざけんなよ・・・・・・どうして城主なんかがいるんだ!!
今までそんなこと一言も言ってなかったじゃねぇかよ!」
いなくても、何とかなってきた。
いないからこそ、何とかなってきた。
そうじゃなかったのか。
苛立った声と喰いかかるような目線は翁だけではなく大人皆に向けていた。
何を隠しているんだと非難するように。
「翁・・・・・・もう」
何人もの大人が翁を見た。もう無理です。という大人もいた。
深く深く翁はため息を吐き、周りにいる者に聞こえるように大きな声ではっきりと言った。
「國が成り立つためには三つの条件がいる。
一つ目は一定の民がいること
二つ目は城があること
三つ目は國の顔といえる城主がいることだ。」
しぃん、と声が聞こえなくなった。
大人達は申し訳無さそうに顔を背ける。
翁はなおも言葉を続ける。
「一つでも欠けたら、その國は國では無くなる。ただの集落だ。攻め入られてもなんら文句は言えんのだよ」
何でそんな大事なことを言ってくれなかったのか
誰かが呟いた。一体誰が呟いたか分からなかった。
それは子ども達皆思っていたことだからだ。
辺りをぐるりと見渡すとナキは言葉を吐いた。
「ふざけんなよ・・・・・・どうして城主なんかがいるんだ!!
今までそんなこと一言も言ってなかったじゃねぇかよ!」
いなくても、何とかなってきた。
いないからこそ、何とかなってきた。
そうじゃなかったのか。
苛立った声と喰いかかるような目線は翁だけではなく大人皆に向けていた。
何を隠しているんだと非難するように。
「翁・・・・・・もう」
何人もの大人が翁を見た。もう無理です。という大人もいた。
深く深く翁はため息を吐き、周りにいる者に聞こえるように大きな声ではっきりと言った。
「國が成り立つためには三つの条件がいる。
一つ目は一定の民がいること
二つ目は城があること
三つ目は國の顔といえる城主がいることだ。」
しぃん、と声が聞こえなくなった。
大人達は申し訳無さそうに顔を背ける。
翁はなおも言葉を続ける。
「一つでも欠けたら、その國は國では無くなる。ただの集落だ。攻め入られてもなんら文句は言えんのだよ」
何でそんな大事なことを言ってくれなかったのか
誰かが呟いた。一体誰が呟いたか分からなかった。
それは子ども達皆思っていたことだからだ。
