中から出てきた遠野君は、どうやら私達が遅かったから探しに行こうとしてくれていたみたいで。 謝るといいよ、と言って中へ出迎えてくれた。 「お邪魔ー」 「お邪魔します………」 「はい、いらっしゃい」 遅れてきたのに怒らない遠野君は、やっぱり良い人だなぁ………。 そんな事を考えていると、蒼ちゃんがまだ靴を脱がず玄関で立ち止まっている事に気付いた。