「〜〜〜〜〜〜つっ、着いたぁぁぁぁぁあああああっっっっ!!!」

ばんざーい!と手を広げ、叫ぶ理江ちゃん。

目の前には平均と比べると大きな家。
表札にはしっかりと『遠野』の文字。

遠野正人君の家に間違いはなくて………。

はしゃぐ理江ちゃん。
けど私は蒼ちゃんが何故、知っていたことの方が気になって仕方がなかった。


「あ、蒼ちゃ………」

ここに来るまで終始黙っていた蒼ちゃんに話しかけようとすると………

ガチャ

「あれー?来てるね、勝手に入って来てくれて良かったけど」
「遠野君っ!あ、遅れてごめんね!」