「ちょっ、蒼?」
「蒼ちゃん場所わかるの⁉︎」

「………アイツの家なんでしょ」

蒼ちゃんが小さく呟いた言葉は、私と理江ちゃんにははっきり聞こえていた。
知ってか知らずか蒼ちゃんはすたすたと歩き始める。

「え、待って!」

慌てて追いかける中、隣で走っていた理江ちゃんが



「いや、最初から言おうよ⁉︎」

と嘆いたのが嫌に耳に残った。