私が図書館に着くと、既に学生服の白戸君がいた。
彼も私に気付いたようで、私は慌てて駆け寄る。

「遅くなってごめんっ」
「別に………」
「あ、オススメの本って?」
「来て」

すっと歩き出す白戸君のを、私は後ろからついていく。

ふ、と少し上を見ると白戸君の背中が視界一杯に広がる。