うーん、と唸ってる間に時間はどんどん過ぎて行く。

「あーっ、じゃあこれ!うん、決定っ」

バッと近くの服を手に取り、折り畳み傘を持って曇り空の下を歩いていく。

(………実はまだ、あの顔が気になるけど)

私が関与して良いことかわからない。
聞けない、
聞けないんだ………。

私なんて彼の視界にいないんだ。