「なーんか、元気ないよね」
「まさか………恋煩いとか」

何があっても明日はくる。朝だって。

ずいっ!と詰め寄って来る2人にあははと苦笑いを零す。

私と白戸君の間には特に何も無くて。
そう、何も無いからこそ学校では何も言えないし、聞けない。

ちらっと彼の机を見てみる。
やはり周りには男女が楽しそうに話しかけていて、白戸君の対応もいつも通り。

この教室で私だけがヘンになっているみたい。

「空ー?おーい、次隣のクラスと合同だよー?」
「歴史の、まとめだっけ。私達は聖徳太子でキマリ」