「おはよう」

白戸君は淡々とした声で愛浜さんに挨拶する。
それでも愛浜さんは満足したのか、
いつもそれ以上は構わない。

去りどころを知ってる。

「白戸君おはよう」
「白戸ー!宿題やってきたか?」
「白戸君今日遊ばない?」
「終〜体育のグループ岡田の所な!」

次々に繰り出される言葉、言葉、言葉。
白戸君は、それを何だかうんやら別にやら、たまに否定の言葉で返していく。

これが案外、私達のクラスの日常で、毎日で、ルールみたいなものだ。