「………」


私とは対照的に特に感情を感じさせない白戸君が自分のカバンに手を突っ込み、さっと私の前に本を差し出した。

「っ!これ!買ったんだ‼︎」

先程の本が目の前にある。


さっきまでの諸々な考えは全て吹き飛び図書館なのに少し声をあげた。


「良かったら貸すけど」
「え、良いの?」