向日葵の事情


「すみませんでした」

あたしは頭を下げる

「いえ、いいのよ。そもそも、うちの令嬢があんな『もぉいやねぇ、〇〇さんったらぁ』とか『わたくしの家は全国No.〇の家でしてよ、おほほ』なんて言ってる低レベルな学校に似合うはずがないわよ」

低レベルってところは同感だ。

「それで、もうあの低レベ高校には用はないわ。だから転校して欲しいの…天台高校に」


はぁ?転校?

流石にそれは予想外だった。


「あそこなら低レベルなお嬢様はいないし、気が楽でしょう?」

確かに天台高校にはそういうのはいない

だが、不良校である意味低レベルの高校で有名

「いえ、でも社長、あそこは…」

「わかってるわよ、有馬もあのようなところの方が気が楽だと思うのよ」