「あら…遅かったわね、有馬」
「すみません、道路が混んでいて…」
そんなの嘘
「いえ、責めるつもりはないからいいわ。ところで呼ばれた理由わかってるわよね?」
「…ええ」
真乃はあたしににっこりと笑い、穏やかに本題へ入った
「あなた…教師殴って停学になったらしいじゃない。私があの学校に支援してなかったら退学よ?」
そして、決まり文句はこう
「あなたは錦グループの為に生まれてきたの。そういう言動はわきまえなさい」
もう聞き飽きた、その言葉。
あたしが通っていた高校は私立のお嬢様学校。
金さえ払えばなかなか退学はない
まあ、そこのお嬢様たちと揉めて仲介に入った教師を殴ったら流石に停学だった

