母親は多分だけど、零士には報告しても小林龍一には報告しなかったんだろうな
まあ、口軽そうだし
「龍一、真乃に娘がいることはこの世にほんの数人しかいない。これは秘密だ。それと、お前が惚れた相手の娘だが…お前のクラスになってもらう」
「ちょちょっ!有馬にばれる!」
「「いや、もうばれてるから」」
零士とあたしがはもった
「……いいです、こいつうちのクラスにします」
「ん、真乃もこれで安心だよ」
零士は優しくそう言う
龍一もなんやかんやいい奴そうだし、あたしの母親は恵まれてたんだな、友人というものに
龍一は「くそーやられたー、零士の奴…」なんてブツブツ呟きながら理事長室を出ようとする
あたしも龍一に着いていこうと急いで零士に礼をし後を追った

