「わかってる。でも…時雨がこんなことする人だとは思えないの。きっと何か理由が…」


「人は変わる。お前らが会ってない期間は1年だ。変わるのには充分な期間だし、お前だって1ヶ月で変わった」

晴哉…


「時雨がいつまでも優しい兄だと思うな」


もう…時雨は変わってしまった…?


「そんなの…知らない!時雨のこと何も知らないくせに知ったようなこと言わないで!」

「じゃあお前は時雨を知ってるのか?
時雨はこの一年何をしていた?
出会う前の十数年はどういう生活をしていた?」

「……っ」

「言わんこっちゃねぇ。いくら兄妹でもわかるわけねぇよなぁ?」

「おい、晴哉。そんな言い方ないだろ」

「…いいよ、真咲。本当のことだから。
でも時雨の件はあたしで何とかできるからいい。もうここには来ないわ」