片想いの距離~声が聞きたくて~【修正中】

やっぱりデートなんてしなかった方が良かったのかもしれない。



自分がみじめになるだけだ。



聖は私の事なんてこれっぽちも思ってないんだから。



「明香里ー、ごめんってば」



私が怒っていると思ったのか、謝ってくる。



それから急に、そうだ! といった感じで手を叩くと、



「じゃあキーホルダー買ってあげる!」



「え、いいの……?」



「良いって!俺に任せとけ」



唐突にそう言うなり、聖は勝手に私の好きそうなものを選び始めた。



「どれにしようかなー」



真剣に選ぶ聖を見ていると、何だか微笑ましく思ってくる。



私の為に買ってくれるんだと思うととても嬉しい。