片想いの距離~声が聞きたくて~【修正中】

「どうしたのため息ばっかついて」



顔を上げると、親友の美咲が心配そうに私を覗きこんでいた。



「ちょっとね」



言葉を濁して言ったのに、美咲には何でもわかってるようだ。



「聖くんのことでしょ?」



「うん……」



やっぱりっと言った表情で、美咲は私を見た。



それから、しばらく考え込むようにして腕を組んだ後、こう言った。



「明香里って、もうこの恋は叶わないんじゃないかって思ってない?」



「思ってるよ」



即答できた。



だって彼女がいるんだもん。
どうあがいたって無理に決まっている。



そう思っていると、美咲が思いもよらない言葉を投げかけてきた。



「それはないんじゃないかな……」