片想いの距離~声が聞きたくて~【修正中】

HRが終わった後、教室を出ようとした時だった。



「明香里ちゃん」



誰かに呼び止められた。



凛として透き通った声。



後ろを振り返ると、香恵ちゃんが立っていた。



「なに?」



私なんかに何の用だろうと思いながら聞いてみた。



「話があるの」



か細い声でそう言った。



話って……?



そう思いながらも香恵ちゃんを見ると、何かを決意したようなそんな目をして、真っ直ぐに私を見つめていた。



そんなの断れるはずもなかった……。



私と香恵ちゃんは、誰も居ない廊下の隅に移動する事にした。