朝7時――。



私の枕元でけたたましくベルが鳴り響いた。
お小遣いで買ったお気に入りの目覚まし時計だけど、今は邪魔者でしかならない。



私は、あくびをしながらベルを止めた。



二度寝したい気分だけど、そんな事してたら遅刻してしまう。



私の学校は電車で40分、バスで15分と結構な距離があるのだ。



私は顔を洗うために、洗面所へと足を運んだ。



昨日、目を冷やしたから、今日は大丈夫かな……。



そう思いながら鏡を覗き込んだ。



「よかった、腫れてないや」



いつもと同じ顔だ。
ほっとした。悲惨な事になってたら、今日学校に行けなかったかもしれない。



私は蛇口から水を出して、両手で水をすくい、思い切り顔を洗った。