もうすぐ観覧車が1周する頃だった。


開けた窓からは、ジェットコースターの音や女子達の叫び声 が聞こえてくる。


――拓人と付き合えて良かった。


心からそう思う。


何か私に大切なものを教えてくれた気がするから。


愛ってそう簡単には離れられないもので。


大事にしなくちゃいけなくて。


私は、観覧車が到着するまでしばらくの間余韻に浸っていた。