アンダーワールドの戦い

氷花ノ祭り当日。

具合が悪いアリスにライが面倒を見る、と言い張るので、ライは養護室で面倒を見るふりをしていた。

やがて、用務の者までもが祭りに出かけた。

学校は、空っぽになった。

「ライ、行こう?」

「ちっ、本当に行くのかよ」

愚痴を言いつつも、ライは扉を開け、周りに誰もいないか確かめた。

「誰も、いないよね?」

「いねーよ。早く行って、終わらせて祭りに行こうぜ」

アリスは、クス、と笑った。

「アタシ、具合悪いって設定なんだよ?」
「んなもん、具合良くなりました、とか適当なこと言っちまえよ、お前演技は得意だろ」

「はいはい。じゃ、螺旋階段で行こう。」

螺旋階段というのは、中央玄関の前にある階段だ。

螺旋階段に、何階へ行くのかを告げ、乗るだけで、99階まで行ける。

それから先は、自動で動かず、自分でその止まった螺旋階段を登るしかない。

「よし、行き先は、99階!高速で!」

その瞬間、風がブワリ、と吹いた。

次の瞬間、99階で止まっていた。

それ以上は行けないのだ。

アリス、ライは無言でカツン、カツン……と螺旋階段を登った。

3分くらいして、ようやく着いた。

今だかつて、誰も入ったことの無い、禁忌ノ扉。

このアンダーワールドが誕生してから7000年、破られなかった扉が開くのだ。


アリスとライは、互いに頷いてから、2人同時に扉を押した。

次の瞬間、暗闇がアリスとライを押しつぶした。