翔と出会ってから
あたしがあたしじゃないみたいだった。


そんなあたしを本来のあたしを思い出させてくれていたのは店長。




ここまで上り詰めたのは紛れもなく店長のおかげ。

我慢させて、
勝手なことばかりしてきて、
それでも見放さないでいてくれた。



あたしの一番を誰よりも喜んでくれたのはこの人なのに


どうして気付けなかったんだろう。






ねぇ、今だけは

翔のこと忘れてもいい?



あたしは翔が思うほど強くないし、
特別じゃないから




みんなと同じように
愛を求めてしまうし
人を好きにもなる。





あたしも、他の女と何も変わらない。
翔が嫌いな女と変わらない。