何も答えない翔。
図星だ。



「アヤに何聞いたか知らないけど、あいつの話全部信じてるあんたに幻滅した」

「俺はすぐに人のこと好きになるお前に幻滅した」

「別に好きじゃない…」

「じゃーなんで今日出勤しなかったんだよ?
店長のこと意識してんだろ」

「そうじゃない…」



嫌がらせされたことも知らずに
好き勝手なこと言う翔にイライラして、あたしは翔から離れて服を着た。



「別に付き合えばいいんじゃねーの?
風紀だかなんだか知らねーけど、お前が仕事行きたくないんならそんなのさっさと辞めて店長に食わせてもらえばいいんじゃねーの?」




翔の口から出たとは思えないほど勝手でひどい言葉を浴びせられて、翔は家を出てった。




ムカつく。
なのに、悲しい。


翔は、ほんとに、
恋愛するあたしなんていらないんだ。

人を好きになるあたしなんて、いらないんだ。