結局、それからも変わらず翔と暮らす日々は続いていた。
まるで何もなかったかのように、
今までと何一つ変わらない翔。
変わったのは、あたし。
翔を好きだということに気づいてしまった。
もう、戻れない。自分の気持ちを認めざるを得ない。
でも、言えない。
言ったら、離れてく。
同情でもなんでもいいから、今はそばにいてほしい。
あたしは、完全に翔に依存してるんだ。
翔があたしから離れていかないように、
あたしも今までどおり。
翔には興味のないふりをする。
人を愛したことがないふりをする。
仕事人間のふりをする。
あたしにできることは、今までと変わらない日常を送ることだけだ。
