朝目覚めて、一番に目が入ったのは左手の薬指に光るものだった。
昨日のことが夢じゃなかったんだと実感させてくれる…。
北海道2日目、
翔のしつこさに負け、あたしたちは、あたしが生まれ育った町へ向かった。
新幹線で数時間。
そこからタクシーでまたしばらく走る。
昨日よりさらに積もってる雪。
見渡す限り真っ白。
建物一つない。
どこが道なのかも分からない場所をひたすら歩き続けやっと着いたのは、あたしが育った養護施設だった。
「想像以上だった(笑)」
「だから言ったじゃん」
今にも壊れそうな程に古びれた建物に入る。
「すいませーーーん!!」
大きな声で呼ぶと、見覚えのあるおばさん。
おばさんもあたしを何度見もし、そしてすぐにその目から涙をこぼした。
「美華ちゃん!?
美華ちゃんよね!?」
あたしがコクっと頷くとおばさんはあたしを抱きしめた。
「久しぶり!!
どうしたの!?
なんの連絡もなかったからずっと心配してたのよ!
何してたのよ!!!」
おばさんの涙にあたしまで目が潤む。
「ごめんね。
あたし…」
「いいから!
上がりなさいよ!!
こちらは?
もしかして彼氏?」
おばさんはあたしたちにスリッパを並べてくれた。
あたしたちは応接室に案内された。
