ねえ、翔







翔と出会ってちょうど1年がたったあの日、
あたしが生まれたあの場所で
翔と抱き合いながら見た星空は
今まで生きてきた中で一番綺麗に見えたよ。



あの瞬間が、生きてきた中で一番幸せだった。












なんの目標もなく、
ただお母さんに一目会いたくて東京へ飛び出してきて3年目になろうとしてた。


欲しいものなんて分からなかった。

全て手に入れたつもりでいた。






歌舞伎町の汚い街で無理して笑ったりもした。

苦しかった。
辛かった。



翔だけが、あたしの光だった。













初めて、本当の幸せを手に入れた日だった。

本当に欲しかったものを、翔がおしえてくれた。






ずっとひとりぼっちだったあたしと
突然ひとりにされた翔を繋いでくれた歌舞伎町。



翔の苦しみを知った沖縄、
永遠を誓いあった北海道。







もうこれからはどこへ行ってもあたしたち離れない。







あたしが小さい頃から欲しかったものは、
家族だった。


それをくれた翔、

あたしはあんたを絶対に幸せにする。




あんたの苦しみ全部背負うから

約束するから。












ずっと、永遠に






愛してる。