マナミがあまりにも驚くからあたしまで笑ってしまった。


「泊まったって何!?
あんたたち知り合いだったの?
っていうか何?
彼氏?セフレ?なになに???」


「別に。
そんなんじゃなくて、昨日たまたま会ったから、うちに来たってかんじ。」

「は!?
全然意味わかんない!」

「でも何もしてないよ。
本当、泊まっただけ。」

「ありえないでしょ。(笑)
こんな女と二人きりでいて襲わない一ノ瀬翔ってなんなの?(笑)」

「知らないよ。
でもうちで飲んでていつの間にか二人とも寝ちゃってた。
本当何もない。」


なんかこんなこと説明してると、
あたしがまるで色気がなかったみたい。




「だったらいいけど…。
美華、本気で一ノ瀬翔だけはやめときなよ。
あいつにハマったらあんたの人生終わりだからね。
あんたが欲しかったNo. 1も何もかも全て、あいつに奪われるだけだよ」


マナミは真剣な顔であたしにそう訴えた。



「バカ。
あたしが恋愛しない主義なのはマナミが一番わかってるでしょ。
いくら一ノ瀬翔でも、あたしを落とすのは無理。」



そうだよ。
バカバカしい。

恋愛なんて、時間の無駄だ。


たかが1人の男に
感情をかき乱されるなんてごめんだよ。